成人式は、なかなか着る機会がない振袖を着たり、久しぶりに同級生と再会したりできる特別なイベントです。そのため、何ヶ月も前から振袖のコーディネートやヘアスタイルなどを準備する人も多いかもしれません。
そこで気になるのが、成人式のネイルです。着物のときはネイルをしてもいいのか、どんなネイルをすればいいのかなど、ネイルに関する悩みや疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、振袖に似合うネイルの選び方やネイルの種類を紹介するので、一生に一度しかない成人式コーディネートの参考にしてみてください。
成人式の振袖に合うネイルの選び方
一昔前であれば、着物を着るときのネイルは控えめ、もしくは自爪のままがスタンダードでした。しかし、今は着物に華やかなネイルを合わせる人が増えています。
とはいえ、ネイルだけ浮いてしまうと成人式のコーディネートが台無しになってしまうので、成人式の振袖に合うネイルの選び方をチェックしておきましょう。
振袖の色に合わせて選ぶ
メインとなるカラーは、振袖で使用されている色に合わせて選びましょう。振袖と色を合わせることで、統一感が生まれます。オリジナリティを出したい場合は、帯や巾着など小物の色と合わせる方法もおすすめです。
なお、白であればどんな振袖にも似合うイメージがあるかもしれませんが、白一色だと爪だけ浮いてしまうので注意してください。派手なカラーにしたくない場合は、ヌーディベージュやベビーピンクを選ぶといいでしょう。
振袖の柄やデザインに合わせて選ぶ
ネイルアートをするのであれば、振袖の柄やデザインに合わせて選ぶのがベストです。振袖の柄やデザインが派手な場合は、シンプルなネイルにしましょう。派手な振袖に派手なデザインのネイルをしてしまうと、いくらカラーを統一していても悪目立ちしてしまいます。
シンプルなネイルでも、ワンポイントにパールを使ったり、ラメラインを入れたりすれば地味にならないので、振袖を主役にするのが正解です。どうしても柄デザインをしたい人は、1~2本の爪だけ和柄や着物柄を入れれば、シンプルな中にも華やかさを取り入れられます。
また、振袖の柄やデザインがシンプルであれば、多少派手なネイルにしても浮きません。10本すべてのアートをしてもいいですし、金箔やラメ、ホログラムなどを取り入れたデザインもおすすめです。
もちろん、ワンカラーなどシンプルなネイルでもいいですが、柄やデザインがシンプルな分、ネイルで華やかさを出して成人式ネイルを楽しみましょう。
成人式の振袖に合うネイルをする前に確認すべきこと
成人式ネイルは、振袖に合うカラーやデザインで選べば失敗しません。ただし、長さやデザインの種類などには注意が必要です。好みを優先してしまうと、思いがけないトラブルになってしまうこともあるので、成人式の振袖に合うネイルをする前に確認すべきことをチェックしておきましょう。
振袖を傷つけない長さやデザインにする
まずは、爪の長さを確認してください。自爪よりも長すぎると、ジェルネイルやネイルチップの場合、振袖を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。とくに、普段ネイルをしない人の場合、自爪の長さで慣れてしまっているので傷つけてしまう可能性があります。着物はデリケートなので、「爪ぐらいで」と考えるのは危険です。
また、爪の先端をシャープなデザインにしたり、スタッズやストーンなどの立体的なデコレーションパーツを付けたりすると、着物の刺繍などに引っかけてしまうかもしれません。爪の先端は丸みのあるオーバルやラウンドなど、引っかかりにくいデザインを選びましょう。デコレーションをしたい場合は、和柄ネイルなど立体的ではないデザインを選ぶのがおすすめです。
振袖は高価なものなので、傷をつけてしまうと大変です。柄デザインであれば問題ありませんが、長すぎや飾り物は着物にダメージを与えるリスクが高いので避けましょう。
多くの色を使いすぎたデザインは控える
成人式では写真をたくさん撮るので、ネイルもしっかり写るようにたくさんのカラーを使ったデザインにしたいと思う人もいるかもしれません。しかし、どんなにシンプルな振袖であっても、多くの色を使いすぎたデザインは控えましょう。
成人式ファッションのメインは振袖です。多くの色を使いすぎてしまうと、振袖の美しさが目立ちません。いくら振袖や小物と色味を合わせても、多色使いをしてしまうと視線がばらけてしまい、統一感もなくなってしまいます。和柄でも着物柄でも、使う色の種類はできるだけ抑えるようにしましょう。
派手なデザインが好きな場合は、ポイントでゴールドやシルバーを入れたり、ホログラムやラメを散らしたりすれば、少ない色でも華やかに仕上がります。
ネイルには大きく4種類ある
ネイルは、大きく分けると4つの種類があります。
- ジェルネイル
- マニキュア(ポリッシュ)
- ネイルチップ
- ネイルシール
ジェルネイルは持ちがよく凝ったデザインができるという特徴があり、マニキュア(ポリッシュ)は手軽に塗れて簡単に落とせる特徴があります。ネイルチップは、簡単に付け外しができるので、必要なときだけネイルを楽しめる、ネイルシールは貼るだけで凝ったデザインが楽しめるという特徴があるので、ニーズに合ったものを選びましょう。
詳しくは次項で解説しているので、興味のあるネイルが見つかったらチェックしてみてください。
成人式の振袖におすすめのネイル種類
前項で、ネイルの種類を紹介しましたが、それぞれにメリットや注意点があります。また、おすすめポイントもあるので、ここでは各ネイルについて詳しく解説していきますよ。
ジェルネイル
ジェルネイルとは、樹脂などが原料となるゲルを、LEDライトやUVライトで硬化させて形成するネイルです。ゲルで自爪をコーティングするので、ぷっくりとしたツヤツヤのネイルに仕上がります。ネイルサロンで施術してもらうのが一般的ですが、最近はセルフでジェルネイルをする人も増えていますよ。
ジェルネイルのメリット | ・マニキュアよりも持ちがいい ・大きいネイルパーツもしっかりくっつく ・短い爪でも長くできる ・デザインの種類が多い |
---|---|
ジェルネイルの注意点 | ・ケアをしないと持ちが悪くなる ・強引にはがすと自爪が痛む ・適当にセルフネイルをすると綺麗に仕上がらない ・頻繁に付け替えると自爪が薄くなる |
ジェルネイルは、爪にゲルを塗布してデザインをするので、時間とともにはげるマニキュアよりも美しいネイルが長持ちします。また、「長さだし」という施術があり、短い爪の人でも簡単に長くできるので、デザイン性の高いネイルを楽しむことが可能です。
ただし、ゲルを硬化して装着するため、爪への負担が大きくなります。とくに、ネイルオフは専門的な知識がないと爪を傷めてしまいますし、リフト(浮き)したところから無理にはがすと自爪の表面がはがれてしまうので注意してください。
ジェルネイルは、以下のような人におすすめです。
- 長期間綺麗なネイルを楽しみたい人
- 大きなネイルパーツを付けたい人
- セルフネイルではできないデザインを施したい人
マニキュア(ポリッシュ)
マニキュア(ポリッシュ)とは、有機溶剤と顔料を混ぜ合わせて着色されている液で、爪に簡単に塗ることが可能です。硬化は自然乾燥で、LEDライトなど特殊なアイテムを購入しなくても手軽にネイルを楽しめます。オフも除光液を使うだけなので、必要に応じて塗ったり除去したりできるのが特徴です。
マニキュアのメリット | ・特別な道具をそろえなくてもネイルを楽しめる ・ドラッグストアなどで簡単に購入できる ・コットンと除光液だけで除去できる |
---|---|
マニキュアの注意点 | ・3~5日ほどで劣化し始める ・完全に硬化するまでに時間がかかる ・自爪に色素沈着することがある |
マニキュアはポリッシュを爪に塗るだけなので、ネイル完了までの時間が短いのが特徴です。デザインにもよりますが、ジェルネイルは1~2時間ほどかかるのに比べ、マニキュアは20分ほどしかかかりません。
ただし、完全に硬化するまでには最低でも1時間程度かかってしまうので、塗った後にはしばらく何もできないのがデメリットといえます。しかし、オフは除光液を使うだけなので、手軽にセルフネイルをするには最適な方法です。
マニキュアは以下のような人におすすめです。
- 自分の好きなタイミングでネイルを楽しみたい人
- リーズナブルな価格でネイルをしたい人
- シンプルなネイルが好きな人
ネイルチップ
ネイルチップとは、プラスチック素材や樹脂などで作られたチップにネイルアートをしたアイテムです。装着方法は、専用の接着剤もしくは粘着テープを使うだけなので、セルフで簡単に凝ったネイルを楽しめます。
ネイルチップのメリット | ・装着するだけで凝ったネイルを楽しめる ・取り外しが簡単 ・繰り返し使える ・自爪への負担が少ない |
---|---|
ネイルチップの注意点 | ・爪のサイズに合っていないと不自然になる ・無理やりはがすと自爪が痛む ・接着力が弱いと取れてしまうことがある |
グラデーションネイルやフレンチネイルなどの凝ったデザインは、ネイルサロンで施術してもらうと時間がかかりますが、ネイルチップであれば爪に貼るだけです。正しい方法で取り外せば繰り返し使えるので、コストパフォーマンスもいいのが特徴といえます。
ただし、粘着テープだとすぐに取れてしまうこともあるので、外出先などでは困ることもあるかもしれません。また、無理にはがすと自爪を傷めたり、繰り返し使えなくなったりするので扱いには注意が必要です。
ネイルチップは以下のような人におすすめです。
- 短期間だけ凝ったネイルをしたい人
- 仕事などでネイルがNGな人
ネイルシール
ネイルシールは、カラーやネイルアートが施されているネイル用シールです。自爪に直接貼り付けたり、転写したりするだけでネイルが完成するので、簡単に凝ったネイルを楽しめます。
ネイルシールのメリット | ・手間をかけずに凝ったネイルを楽しめる ・100均などで安く購入できる ・簡単にはがせる ・爪への負担が少ない |
---|---|
ネイルシールの注意点 | ・水に濡れるとはがれやすい ・商品によっては接着力が弱い ・カットに失敗すると使えない |
ネイルシールは、シールを貼ってトップコートを塗るだけで完成するので、手軽にデザインネイルを楽しめるのが特徴です。また、100均でもさまざまな種類が販売されているので、ネイル初心者でもチャレンジしやすいのもおすすめポイントといえます。
ただし、自爪に合わせてカットする必要があるので、失敗すると同じデザインを購入するか、すべてやり直さなければなりません。またネイルチップと同じく、接着力が弱いとはがれてしまいますし、水への耐久性が低いので、入浴時や水回りの家事で取れてしまうこともあります。
ネイルシールは以下のような人におすすめです。
- マニキュアやジェルを塗るのが苦手な人
- 爪に負担をかけずネイルを楽しみたい人
- お金をかけずに凝ったネイルにしたい人
成人式ネイルをサロンに任せるなら早めに予約をしておこう
成人式ネイルをサロンに任せる場合は、早めに予約しておくことをおすすめします。施術が早すぎると、式の当日まで持たないかもしれませんが、予約だけは早めに入れておかないと希望日に取れない可能性が高いので気を付けてください。
ネイルサロンの予約は、遅くても12月の第二週までにするようにしましょう。12月後半になると、人気店は予約で埋まってしまいます。
施術日の目安は、1週間から前日までです。ジェルネイルは3週間ほど持つといわれていますが、2~3週間前に施術をしてしまうと、綺麗な状態を保てないことがあるので、できるだけ成人式に近い日にちを予約しましょう。
まとめ
和装のときにはネイルをしないのがマナーとされていますが、成人式という一生に一度のイベントであれば大丈夫です。成人式では写真もたくさん撮るので、手を美しく見せるためにもネイルは必須といえるでしょう。振袖のデザインやカラーに合わせたデザインにすれば、「ネイルだけ浮いてしまう」なんてこともありません。
ただし、振袖に引っかかりやすい長いネイルやネイルパーツにしたり、けばけばしいデザインにしたりするのはNGです。あくまでもTPOに合わせて、振袖の上品さを損なわないデザインで成人式のおしゃれを思い切り楽しんでみてください。