セルフネイルをする方法を調べたことがある方なら、「ネイルポリッシュ」というワードを目にしたことがあるのではないでしょうか。マニキュアを購入する際に、商品名がネイルポリッシュとなっていて戸惑ったという経験がある方もいるかもしれません。
マニキュアやジェルネイルは知っていても、ネイルポリッシュはどのような商品なのか分からないという方は意外に多いようです。
そこで、ここではネイルポリッシュとはどういったものなのか、マニキュアやジェルネイルとの違い、ネイルポリッシュの選び方などを解説するのでネイルをするときの参考にしてください。
ネイルポリッシュとは
ネイルポリッシュとは、爪に色を塗るための液体のことでネイルカラーやネイルラッカーとも呼ばれています。小さいボトルに入っているネイル商品で、ドラッグストアやバラエティショップなどで購入できます。
蓋に刷毛がついているので、手軽に爪にカラーリングできるのが魅力です。カラーの種類も豊富で、たとえばホワイトだけでも「オフホワイト」「シアーホワイト」「クリアホワイト」などの種類があり、自分好みの色を見つけやすいです。
ネイルポリッシュは爪に色を塗るための商品ですが、ポリッシュを塗ることで爪を保護する効果があります。そのため、「カラーリングはしたくないけれど爪を守りたい」という方が活用できる、クリアカラーやトップコートなどのカラーのないアイテムがそろっているところも特徴です。
マニキュアやジェルネイルとの違い
ネイルポリッシュはマニキュアと同じと思っている方も多いかもしれませんが、実はマニキュアは「商品」ではありません。
マニキュアというのは、「爪のケア」の総称です。ネイルをするときには、爪をカットしたりやすりをかけたり、甘皮を処理したりして爪の形を整えます。ポリッシュやジェルが弾かれないように、エタノールやジェルクリーナーで爪の表面の油を拭き取るという方もいるのではないでしょうか。
このような爪のケア、ネイルポリッシュやジェルネイルを塗布する工程も含めて、マニキュアといいます。しかし、ネイルポリッシュとマニキュアを厳密に分けているのはネイル業界だけで、ネイルポリッシュもマニキュアも爪にカラーを塗布するアイテムというのが一般的な認識です。
ただし、ジェルネイルはまったく違うネイルアイテムです。ネイルポリッシュは自然乾燥で仕上げることができますが、ジェルネイルは合成樹脂でできた液体を爪に塗布するため、LEDライトやUVライトを使わないと仕上がりません。
カラージェルを塗布する前には、「プレパレーション」という下準備が必要です。爪の形を整えるだけでなく、ささくれや余分な甘皮をニッパーでカットしたり、爪の表面をファイルでサンディングしたりすることで、ジェルネイルの持ちを良くします。
ネイルポリッシュは、爪の状態を整えたらすぐに塗布できます。塗った後は自然に乾燥させるだけなので、ジェルネイルよりも簡単な工程で仕上がるところが大きな違いです。
ネイルポリッシュの選び方
ネイルポリッシュは、特別な技術がなくてもネイルのおしゃれを楽しめるので、1つは持っておきたいアイテムといえるでしょう。しかし、ネイルポリッシュは多くのブランドから発売されていますし、カラーの種類も豊富なので、どれを選べばいいのか分からないという方も多いです。
ここでは、普段使いしやすいネイルポリッシュの選び方を紹介していきます。
選び方①:肌色に合わせて選ぶ
メイクと同じで、ネイルカラーも肌の色によって「合う」「合わない」があります。肌の色に合わないカラーだと、せっかくネイルをしても浮いてしまうので、色にこだわりのない方は自分の肌色に合わせて選んでみましょう。
肌が白い、ブルーベースカラーの人は青を軸にした寒色系のカラーがおすすめです。青みがかった寒色系カラーは肌の白さを引き立たせて、透明感を与えてくれます。
寒色系というと寒々しいイメージがあるかもしれませんが、ブルーピンクやグレージュ、オフホワイトなど、色味の幅も広いので好みのカラーが見つかるでしょう。
色黒やイエローベースカラーの人は、赤を軸にした暖色系カラーが似合います。赤に黄色やオレンジを混ぜた暖色系カラーは、肌のくすんだ印象を緩和してくれるので、柔らかいイメージの指先に仕上がります。
ピンク系ならコーラルやサーモン、ブラウンならベージュやキャメルというように、原色ではなく温かみのある色を選ぶと肌との相性もばっちりです。
選び方②:仕上がり方から選ぶ
ネイルポリッシュは質感にも種類があるので、仕上がりから選ぶこともできます。質感の種類は、大きく分けると4つあります。
- ラメ入り
- シアー
- マット
- パール
それぞれの質感の特徴を表にまとめました。
種類 | 特徴 |
---|---|
ラメ入り | ・ラメの大きさによって輝き方が違う ・すじになりにくいので塗りやすい ・ムラが目立たない ・星型やハート型などラメの形にも種類がある |
シアー | ・透明感がある ・薄付きなので好みの濃さに調整できる ・ナチュラルな雰囲気に仕上がる ・ネイルパーツをつけても派手にならない |
マット | ・ツヤ消しで落ち着いた仕上がりになる ・単色でもモードでおしゃれに見える ・ニットネイルなどアレンジがしやすい ・濃い色でも温かみが出る |
パール系 | ・細かいパール粒子で上品に仕上がる ・美しい光沢感がある ・ラメよりも落ち着いた印象になる ・偏光パールなど種類が豊富 |
選び方③:乾くまでにかかる時間から選ぶ
ネイルポリッシュには、速乾タイプがあるので乾くまでにかかる時間で選ぶという方法もあります。
普通のネイルポリッシュの場合、完全に乾くまでの時間は30分程度です。10分ほど経つと、表面のべたつきはなくなってきますが、完全に乾いていないのでパソコンを使ったり家事をしたりするとカラーが削れてしまいます。綺麗な仕上がりにするためには、30分ほどは何もせずに乾かす必要があります。
忙しい方やせっかちな方など30分も待っていられないときには、速乾タイプを選びましょう。速乾タイプであれば、早いものなら30秒程度、長くても数分で乾くのでより手軽に指先のおしゃれを楽しめます。ただし、速乾性がある分、持ちが悪く剥がれやすいということは覚えておきましょう。
ネイルポリッシュを綺麗に塗る手順とポイント
ネイルポリッシュは、誰でも簡単に塗布できますが、適当に塗ってしまうと綺麗な仕上がりにはなりません。もちろん、難しいスキルは必要ありませんが、綺麗に塗る手順やポイントがあるのでチェックしておきましょう。
STEP1:爪表面の汚れを取り除く
ネイルポリッシュを塗る前には、やすりやネイルファイルなどを使って爪の形を整えます。この工程はほとんどの方が知っていると思いますが、整えた後にもう一手間かけましょう。その一手間とは、「爪表面の汚れを取り除く」というものです。
やすりやファイルをかけると、細かいダストが爪表面に付着してしまいます。ダストブラシで払えば大丈夫と思うかもしれませんが、ダストは必ずついています。表面には油もついているので、エタノールなどを使って表面の汚れを綺麗に拭き取るようにしましょう。
STEP2:ベースコートを塗る
ネイルポリッシュはそのまま塗布することもできますが、ベースコートを塗ることでより綺麗な仕上がりになります。なぜならベースコートには、ポリッシュを密着させる効果があるので、剥がれたり浮いたりしにくくなるからです。
ベースコートの種類によっては簡単に剥がせるタイプもありますし、ネイルリムーバーを使わずにオフすることもできるので、肌が敏感な方には剥がせるベースコートの使用をおすすめします。
STEP3:ネイルポリッシュをのせる
ネイルポリッシュを塗るときには、塗りすぎないようにポリッシュの量に注意してください。1回で濃く塗ろうとすると、量が多くなってしまいやすいです。量をつけすぎると、はみ出したりムラができたりするだけでなく、乾くまでの時間が長くなってしまいます。
色味を濃くしたい場合は一度に塗ろうとせず、ボトルのヘリでブラシをしごき、適度な量を数回重ねて塗り、好みの濃さに仕上げていきましょう。
先端をなぞってから爪表面の中央部分を塗り、最後に付け根と先端を塗ると、均等な厚みで綺麗に仕上がります。
STEP4:トップコートを塗る
ポリッシュを塗り終わったら、しっかり乾かしましょう。ドライヤーの冷風を当てると早く乾くので、急いでいるときはドライヤーを使うのがおすすめです。ある程度乾いたら、氷水につけると早く乾きます。
時間に余裕があるときは、塗る前のマニキュアを冷蔵庫で冷やしておきましょう。マニキュア自体を冷やすと揮発性が高まるので、乾きやすくなります。
完全に乾いたら、トップコートを塗ります。トップコートには表面を保護してくれる成分が入っており、密着性を高めるベースコートと表面を保護するトップコートの両方を使うことで、カラーを綺麗な状態で長持ちさせることが可能です。
ネイルポリッシュを長持ちさせるコツ
ネイルポリッシュは、ジェルネイルよりも手軽に指先のおしゃれを楽しめるところが魅力です。しかし、残念ながら「持ちが悪い」というデメリットがあります。
メーカーやブランド、ポリッシュの種類によって期間は異なりますが、早い人だと3日ほどでカラーがくすんだり剥がれたりしてしまうので、長持ちさせるコツを覚えておきましょう。
次項では、ネイルポリッシュを長持ちさせるための具体的な方法をご紹介します。簡単に工夫できることばかりなので、ぜひ実践してみてください。
洗い物をするときはゴム手袋をつける
洗い物をするときは、ゴム手袋をつけましょう。洗い物をしていると指先が食器などに当たってしまうため、その衝撃でネイルが剥がれやすくなります。長時間洗剤に触れることも、ネイルが落ちやすくなる原因になるので、面倒でもゴム手袋をつけるように心掛けることで、ネイルが長持ちします。
髪の毛を洗うときは指の腹を使うようにする
髪の毛を洗うときは、指の腹を使うようにしましょう。
「髪を洗うぐらいでネイルは剥がれない」と思うかもしれませんが、シャンプーの洗浄成分などでネイルカラーは緩みやすくなってしまうもの。その状態のネイルに洗う負担をかけてしまうとネイルの持ちが悪くなります。また、爪を立てて髪を洗うと、頭皮を傷つけたりダメージを与えたりするのでNGです。
指の腹を使って髪を洗えば、頭皮へのダメージも防げますし、ネイルの負担も減らすことができます。髪のためにも爪のためにも、指の腹で洗う習慣を身に付けましょう。
爪切りではなくやすりを使うよう心掛ける
爪の形を整えたり短くしたりするときには、爪切りではなくやすりを使うようにしましょう。あまり意識しないかもしれませんが、爪切りで爪をカットすると、大きなダメージを与えてしまいます。
爪というのは、見た目は一枚ですが、実は縦の繊維から成る上層と横の繊維から成る中層、そして縦の繊維でできている下層の3層構造になっています。そのため、爪切りで無理やりまっすぐにしてカットすると、その衝撃で層が剥がれてしまい、爪に大きなダメージを与えることになってしまうのです。
爪やすりを使えば、カーブに沿って爪を削っていけるので、爪に負担をかけずに形を整えることができます。爪が丈夫になれば、ネイルの持ちも良くなるので、普段からやすりを使うように心掛けてみてください。
まとめ
ネイル業界では、ネイルポリッシュというのは爪に色を塗布するためのアイテムで、マニキュアはカラーリングだけではなく爪のお手入れも含めたネイルケアのことを指す言葉です。しかし、一般的にはネイルポリッシュもマニキュアも「爪をカラーリングするアイテム」という認識になっています。
ネイルポリッシュもマニキュアも、セルフネイルを楽しみたいときに使いやすい道具です。今回ご紹介した工夫をすれば、自分に合うカラーを選択し、好みの質感のネイルを綺麗に仕上げて、長持ちさせることができます。
ただし、ネイルポリッシュで美しさを保てるのは1週間程度となっているので、長くネイルを楽しみたいという方にはジェルネイルがおすすめします。