ネイルサロンのメニューは専門用語が使われていることもあるので、どのような施術なのか分からないものもあるかもしれません。たとえば、ネイルサロンには「付け替えオフ」というメニューがあります。付け替えオフの施術を受けたことがないと、付け替えるのか、オフをするのか混乱してしまうのではないでしょうか。
ここでは、付け替えオフとはどういった施術をするのか、またジェルネイルのオフについて詳しく解説していきます。
ジェルネイルの「付け替えオフ」とは
ジェルネイルの付け替えオフとは、今付いているジェルネイルをアセトンやネイルマシンなどで取り除き、再度新しくジェルネイルを付ける施術のことを指します。
つまり、現時点でネイルをしている方が新しいデザインに変えたいときに選ぶのが、付け替えオフというメニューです。付け替えなので、自爪に何も塗っていないところからの施術の場合、この工程は不要になります。
付け替えオフでは、一度自爪の状態に戻して、再度新しいデザインやアートを施術するのがスタンダードです。しかし、最近はベースジェルまで削ってベースを残す「一層残し」や、ジェルネイルと自爪の段差を削り境目だけ綺麗に塗り直す「フィルイン」という方法を取り入れているネイルサロンも増えています。
一層残しやフィルインであれば、自爪に戻すよりも短時間で新しいジェルネイルが付けられるので、ネイルに時間をかけられない方はこの方法がおすすめです。また、自爪への負担も少ないので、ダメージが気になる方もこれらの方法を選ぶといいでしょう。
ただし、付け替えオフのメニューがあっても、一層残しやフィルインができるとは限らないので、事前に確認しましょう。
オフと付け替えオフとの違い
ネイルサロンのメニューでは、単なる「オフ」と「付け替えオフ」の2種類を用意しているのが一般的と言えます。オフと付け替えオフの違いは、ジェルを取り除いた後に、新たにジェルネイルを施術するかしないかです。
付け替えオフでは前述したように、ジェルを取り除いた後に好きなデザインやアートを施すネイルの施術を行います。しかし、オフの場合は名前の通り、取り除くだけで付け替えの施術はしません。そのため、古いネイルを新しいネイルにチェンジしたい場合は付け替えオフ、ジェルネイルを休みたい場合はオフを選んでください。
ネイルサロンのメニューにあるオフの種類
ネイルサロンのメニューにあるオフの種類は、細かく分けると4種類です。基本となる「オフ」と「付け替えオフ」の内容に違いはありませんが「他店オフ」と「自店オフ」という種類が加わります。
では、それぞれのメニュー内容について見ていきましょう。
オフ(他店オフ)
「オフ(他店オフ)」は、他店で行ったジェルネイルを取り除くメニューです。つまり、A店で付けたネイルをB店で取り除くのがオフ(他店オフ)になります。
施術内容は、自店オフと同じになっており、ネイルをオフするだけです。ただし、他店で付けたネイルは使用したジェルの種類が分からないので、施術に時間がかかることもあります。また、サロンによっては自店オフよりも施術料金が高いこともあるので、オフ料金を抑えたい方は料金をしっかりチェックしてください。
オフ(他店オフ)は、ジェルネイルを付けたお店が遠くて通いづらい方、新しいネイルサロンを探していてスキルをチェックしたいという方におすすめです。
オフ(自店オフ)
「オフ(自店オフ)」は、ネイルをしたサロンでネイルを取り除き、自爪に戻すメニューです。施術の内容は他店オフと同じですが、使用したジェルの種類が分かっているので、施術時間は他店オフよりも短くなる可能性があります。また、サロンによってはオフ無料やクーポン割引していることもあるので、チェックしておきましょう。
そのため、短時間でオフしたい方やリーズナブルな価格が良い方には、自店オフがおすすめです。
付け替えオフ(他店オフ)
「付け替えオフ(他店オフ)」は、他店で施術をしてもらったネイルを取り除いて、また新しくネイルを付けるメニューです。つまり、以前とは別のサロンで、オフとジェルネイルの施術を受けます。付け替えることは、今後リピーターになる可能性があるため、「オフ(他店オフ)」よりも安い料金で施術が受けられるかもしれません。
ただし、ネイリストのスキルが分かっていないと、満足できる仕上がりにならない可能性もあります。ですので、付け替えオフ(他店オフ)を選ぶ場合は、お店のSNSやホームページで口コミやネイルカタログをしっかりチェックしておきましょう。
付け替えオフ(他店オフ)は、新しいネイルサロンを探している方や、今のサロンに少し不満がある方におすすめのメニューです。
付け替えオフ(自店オフ)
「付け替えオフ(自店オフ)」は、ネイルをしたサロンでジェルを取り除き、新しくネイルを付け替えるメニューです。もともと利用していたお店で付け替える場合、オフ代を割り引いたり無料にしてくれたりすることがあるので、他店オフよりもリーズナブルな価格で付け替えられるかもしれません。
また「オフ(自店オフ)」と同じく、使用しているジェルの種類が分かっているので、施術時間が短くなる可能性もあります。ジェルネイルのスキルも分かっているので、安心して任せられるのも自店オフのメリットです。
今のネイルサロンで十分に満足している方、お店を変えて失敗したくない方は「付け替えオフ(自店オフ)」を選びましょう。
ジェルネイルの種類で異なるオフのやり方
ジェルはメーカーによる種類の違いだけでなく、テクスチャによって種類が異なります。テクスチャの種類は、大きく分けると「ソフトジェル」と「ハードジェル」の2種類です。見た目的にはどちらも同じ仕上がりになりますが、それぞれにやり方が違うため、他店オフの際にはどちらのジェルを使用したか分かっておいた方が良いでしょう。
ここでは、ジェルネイルの種類で異なるオフのやり方を紹介します。
ソフトジェルネイルの場合
ソフトジェルは柔らかめのテクスチャで、爪にフィットしやすいのが特徴です。薄付きで付け心地が軽く、仕上がりが自然なので、多くのネイルサロンで使われています。
ソフトジェルは、オフ用の溶剤であるアセトンで溶かすことが可能です。そのため、取り除くのも簡単で、爪への負担が少ないというのも特徴もあります。
では、ソフトジェルはどのような手順で施術を行うのか見ていきましょう。
- ネイルファイルでカラージェルの部分を軽く削る
- コットンにアセトンを染みこませ爪に置く
- アルミホイルでコットンを巻いて10~15分ほど放置する
- ジェルが柔らかくなったらウッドスティックなどで取り除く
- 残っているジェルがあった場合は再度①~④を行う
- すべてのジェルを取り除いたらファイルで表面を整えて完了
ハードジェルネイルの場合
ハードジェルネイルは粘度が高い硬めのテクスチャで、強度が高いのが特徴です。そのため、大きめのストーンや重いネイルアクセサリーを付けるときによく使われます。
塗布してもすぐに垂れないので、爪の長さだしに使うサロンもあります。スカルプチュアのように長く伸ばせませんが、自爪を1/3~1/2ほど伸ばすのに適したジェルネイルです。
ハードジェルはしっかりした仕上がりになるため、ソフトジェルよりもオフには時間がかかります。
では、どのようなやり方をするのか見ていきましょう。
- 長さだしをしている場合はニッパーでカットする
- 目の粗いネイルファイルもしくはネイルマシンを使ってカラージェルを削る
- ベースジェルまで削ったらバッファーで削る
- ベースジェルを削り終わったらスポンジファイルで表面を整えて完了
ジェルネイルのオフ・付け替えオフにある質問
ジェルネイルのオフ、付け替えオフがどういった施術なのか分かったとしても、まだ他に疑問点がある方もいるのではないでしょうか。
たとえば、セルフでジェルネイルをしている場合、自分でオフや付け替えオフをしてもいいのか、オフのみでネイルサロンを利用してもいいのか、オフや付け替えオフのタイミングはいつごろがいいのかなどは、自分で判断するのも難しいかもしれません。
ここでは、ジェルネイルのオフ・付け替えオフに関する質問への回答を紹介するので、疑問点をお持ちの方は参考にしてみてください。
自分でオフや付け替えオフをしても問題ない?
「すぐにオフしなければいけない」「施術を受ける時間の余裕がない」という場合、自分でオフや付け替えオフをしたいと思う方も多いかもしれません。結論から言うと、自分でオフや付け替えオフをしても問題はありません。ただし、問題がないとしても、おすすめはできないというのが実情です。
その理由は、自分でオフすることのデメリットにあります。ネイルのオフの工程は、それほど難しくありません。しかし、正しいやり方を分かっていないと、自爪に大きなダメージを与えてしまうのです。
たとえば、ネイルファイルでジェルを削っているつもりが自爪まで削ってしまったり、アセトンを染みこませる時間が長すぎたりすると、爪が薄くなって折れやすくなります。また、ネイルファイルが爪の周りの皮膚に当たってしまうと、ささくれや肌荒れを起こすこともあるのです。
自分でオフをすればオフ代を節約できますが、その代わり爪やその周りに負担をかけてしまい、自爪がボロボロになるリスクが高くなります。爪は一度ダメージを受けると、健康な自爪にするまでにかなりの時間が必要です。その間もこまめにネイルオイルを塗ったり、手指のマッサージをしたりしなければなりません。
このようなリスクを考えると、たとえ費用がかかったとしても、オフや付け替えオフはネイルサロンを利用するのがベストな選択と言えるでしょう。
付け替えオフではなく、オフだけでネイルサロンを利用しても問題ない?
付け替えオフであればそこそこの料金を支払うので、気兼ねなくネイルサロンを利用できるかもしれません。その反面、オフだけだと料金が安いので、ネイルサロンを利用することにためらってしまう方もいるでしょう。しかし、オフだけでもまったく問題ないので、安心して利用してください。
プロのネイリストは、オフの経験が豊富です。また、使用する用具も爪への負担を抑えられるものがそろっているので、自爪を傷めず綺麗に仕上がります。自爪の健康を保てれば、いつでもジェルネイルができますし、たとえネイルをしていなくても綺麗な指先を楽しめるでしょう。
予約の際には、きちんと「付け替えではなくオフのみ」と伝えましょう。オフのメニューには種類があるので、「オフのみ」とはっきり伝えるとスムーズに予約できます。ただし、オフのみに対応していないネイルサロンもあるので、あらかじめ確認しておいてください。
どれくらいでオフや付け替えオフをすれば良いの?
マニキュアは3日~1週間程度しか持ちませんが、ジェルネイルの場合は3~4週間ほど持ちます。そのため、この期間を目安にオフもしくは付け替えオフをするのがベストです。
もちろんジェルネイルの持ちには個人差があるので、4週間以上持つ方もいるかもしれません。しかし、少しでもリフトしてしまうと、そこに髪の毛などがひっかかりジェルが剥がれてしまうこともあります。見た目は綺麗でも爪の根元が浮いているようであれば、早めにオフか付け替えオフをしましょう。
ただし、ジェルネイルをしてから10日程度で付け替えたり、頻繁にオフをしたりすると、たとえサロンで施術を受けても爪に負担をかけます。3~4週間のスパンでオフ・付け替えオフをするようにしましょう。
まとめ
ジェルネイルを付けるうえで、オフに関する知識を持っておくことはとても重要です。最近は、YouTubeなどでオフ方法を紹介しているので、「オフは自分でやろう」と思う方も多いようです。
しかし、ジェルネイルのオフはただマニキュアを落とすのと違い、経験や知識、そして技術が必要になります。ジェルネイルを付けるよりオフをするときの方が爪に与えるダメージが大きく、適当なやり方をしてしまうと傷めてしまうので、注意してください。
ジェルネイルを楽しむためにも、自爪を綺麗に保つためにも、付け替えオフやオフは自分にあったメニューでプロのネイリストにやってもらうのが正解です。分からないことがあれば、予約時に質問をしても大丈夫なので、気軽にネイルサロンを利用してみてください。