ネイルサロンに行かなくても、両面テープや接着剤を使うだけでサロンクラスのネイルに仕上がるネイルチップは、とても便利なオシャレアイテムです。
仕事などの関係でネイルがNGとなっている方でも、ネイルチップであればリーズナブルかつ簡単に指先のオシャレを楽しめます。ただし、間違った使い方をしてしまうと、思わぬトラブルになることもあるので注意が必要です。
ここでは、ネイルチップを付けたままお風呂に入っていいのか、してはいけない作業などもあわせて紹介していきます。
ネイルチップとは?
ネイルチップとは、クリアチップにカラージェルを塗布したり、デザインやアートを施したりしてある「付け爪」という商品です。バラエティショップで購入でき、楽天市場やヤフー、SHEINなどの通販サイトでも購入できます。ネイリストが地爪の大きさや形に合わせて、オーダーメイドで作ってくれるタイプも人気です。
ネイルサロンでも装着してもらえますが、ネイルグルーや粘着グミ、粘着テープなどを使って、自分で装着・取り外しもできます。
爪に貼り付けるだけで簡単にデザインネイルを楽しめるのはもちろん、爪への負担が少ないのが特徴です。仕事でネイルができない方だけでなく、イベントのときだけネイルがしたい、日替わりでデザインネイルを楽しみたい方にもおすすめと言えます。
ネイルチップを付けたままお風呂に入っても平気?
ネイルチップを付ける際に「お風呂に入っても平気なのか」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、お風呂に入っても大丈夫ですが、おすすめはできません。
ネイルチップは安いものもあれば比較的高額なものもあるので、お風呂に入るために外すのはもったいないと思うかもしれません。しかし、おすすめできないのには理由があるのです。では、どういった理由があるのか見ていきましょう。
ネイルチップが外れやすくなる
粘着テープや接着テープ、接着剤は水に弱い性質があるため、お風呂に入るとネイルチップが外れやすくなってしまいます。爪とネイルチップの隙間に水分が入ってしまうと粘着力が弱まり、少しの負担や衝撃で外れてしまうこともあるのです。
両面テープであれば再度装着できますが、髪や体を洗っているときに外れると紛失する可能性があるので、付けたまま入らないほうが良いと言えます。
グリーンネイルが発生する
「付け爪だから取れても気にしない」という方もいるかもしれませんが、お風呂に入る弊害はそれだけではありません。実は、グリーンネイルが発生する可能性もあるのです。
グリーンネイルとは、爪とチップの間に緑膿菌などの菌が繁殖し、緑色になってしまう症状です。緑膿菌はバクテリアの一種で、どこにでも存在しています。緑膿菌は緑色の排泄物を出すため、繁殖した箇所は緑色に変化しまうことから「グリーンネイル」と呼ばれているのです。
緑膿菌は湿気を好むため、お風呂に入って爪とネイルチップの間に水が溜まり、湿気が多くなるとどんどん繁殖します。どんなに綺麗なネイルをしていても、グリーンネイルになってしまったらネイルチップを外した後の爪はかなりひどい状態になるので、注意が必要です。
臭いが発生する
ネイルチップと爪の隙間に水分が入ると、完全に乾かすのが難しいので雑菌が繁殖することがあります。雑菌は腐臭を出すので、爪から臭いが発生する可能性があります。その状態に、さらに垢や汚れが入り込むと、悪臭になってしまうので要注意です。
なお、グリーンネイルはカビが繁殖している状態なので、放置をしてしまうとグリーンネイルが進行し、腐敗臭のような臭いがすることもあります。雑菌による悪臭は、手を洗うだけでは消えないので気を付けましょう。
ネイルチップを付けたままお風呂に入る方法やポイント
入らないほうがいいと分かっていても、状況によってはネイルチップを付けたままお風呂に入らなければならないこともあるかもしれません。
そんなときにはどうすればいいのか、ネイルチップを付けたままお風呂に入る方法やポイントを紹介します。
極力濡れないように水を避ける
基本となるのは、極力濡れないように水を避けることです。
お風呂で完全に爪を濡らさないのは難しいので極力としていますが、水に濡れると接着力が大幅に弱まるので、本当なら絶対に濡れないようにしたいところです。それぐらい水はネイルチップに大敵なので、細心の注意をはらって入るようにしましょう。
中でも、絶対にNGなのが入浴時に手をお湯に浸けてしまうことです。お湯は粘着効果を緩める性質があるため、水に浸けるよりもチップが外れやすくなります。入浴をする場合は、浴槽の縁や蓋に手を置くなど工夫をして、手をお湯の中に浸けないようにしましょう。
うっかり浸けてしまっても、すぐに出して乾いたタオルで指先の水分を拭き取ってください。
指の腹を使うように頭と髪の毛を洗う
お風呂に入る際に、どうしても指先を使わなければならないのが頭や髪の毛を洗うときです。
もちろん洗わないわけにはいきませんが、洗うときには爪先を使わないようにしましょう。頭がかゆいとついつい爪の先で洗いたくなりますが、思っている以上に洗髪は爪に負担がかかります。爪先で洗うと、負荷がかかることでチップがぽろっと取れてしまうかもしれません。
また、付け爪は地爪よりも硬いので、爪先で頭皮を傷つけてしまう可能性もあるため注意してください。
髪の毛を洗うときには、地爪とチップの間に髪がひっかかって取れてしまうこともあります。そうならないように、洗髪の前にはしっかりブラッシングをして、爪がひっかからないようにしておきましょう。
もし定期的にネイルチップを使用しているのであれば、シャンプーブラシなど指を使わなくても洗えるアイテムを用意しておくのもおすすめです。
なお、接着テープを使っている場合は、どんなに気を付けていても取れてしまう確率が高いといえます。頭や髪を洗う予定がある場合は、ネイルグルーなど接着力が強いもので装着しましょう。
お風呂後は水分を拭き取る
たとえお湯の中に手を入れずに入浴をしても、指の腹やシャンプーブラシを使って洗っても、お風呂後は指先の水分をしっかり拭き取りましょう。
体や髪の毛を拭いていれば、自然に指先の水分も拭き取れると思うかもしれません。しかし、細かい部分に入り込んだ水分は、ピンポイントで拭き取らないと残ってしまいます。水分が残った状態が長く続くほどチップは剥がれやすくなるので、必ず拭き取ってください。
ポイントは、髪や体を拭いた後に指先の水分を拭き取ることです。最初に拭き取っても、濡れた体や髪を触ってしまうと、水分が付くことがあります。そのため、すべてを拭いてから最後に指先の水分を拭き取るようにしましょう。もし爪の周りや裏側にジメジメ感が残るようであれば、キッチンペーパーなどを使ってみることをおすすめします。
少しでも湿気を取り除くこと、これが入浴後にネイルチップが剥がれないようにする大事なポイントです。
お風呂以外でネイルチップを付けたまましてはいけない作業はある?
ネイルチップを付けるうえで気を付けなければならないのは、お風呂だけではありません。
実は、日常生活の中にも、できればしないほうが良い作業があります。「お風呂に入っていないのにチップが取れた」「気が付いたら剥がれかけていた」などの経験がある方は、なにげなく行った作業が原因かもしれません。
ここでは、ネイルチップを付けている場合に避けたほうがいい作業、注意する必要がある作業を紹介するので、チェックしてみてください。
避けたほうがいい作業
ネイルチップを付けている場合、以下のような作業は避けましょう。
- 料理
- 食器洗い
- お風呂掃除
- 洗面所の掃除
これらを見ていただくと分かるように、どれも水を使う作業です。前述していますが、水は粘着力を下げてしまうので、これらの作業を無意識にしてしまうとチップが取れやすくなります。
中でも、一番避けたほうが良いのが食器洗いです。食器洗いは、長時間指先を水にさらすことになります。また、洗剤に含まれている成分が粘着テープに影響することもあります。そのため、食器洗いはできる限り避けましょう。
可能であれば、チップを付けている日は外食をしたり、紙皿や紙コップなどを使って洗わないようにしたりするのがベストです。どうしても洗わなければいけない場合は、ビニール手袋をすることをおすすめします。ただし、ビニール手袋を使うときは、お湯を使わないでください。
食器を洗っている間、ずっとお湯を使っていると手袋の中が蒸れてしまい、結局指先に水分が付着してしまいます。また、指先が温まると接着部分が剥がれることもあるので、必ず冷たい水を使い、短時間で作業を終わらせましょう。
料理のときも、食材を洗うときや扱うときにはビニール手袋を付けるようにするのがおすすめです。
お風呂掃除やトイレ掃除は、手先が濡れることよりも指先に衝撃を与えないように気を付けてください。浴槽や壁、便器などを洗うときに爪をぶつけてしまうと、その衝撃で取れてしまうことがあります。掃除用ブラシやモップなどの掃除用具を使い、できるだけ手先で直に掃除をしないことがポイントです。
注意する必要がある作業
できるだけ避けるべき作業は水を使うものが多かったのですが、他にも注意が必要な作業があります。それは以下の7つです。
- 洗濯ものをたたむ
- 衣類の着脱
- バッグの中身を取り出す
- パソコンのキーボードを操作する
- 缶ジュースや缶の蓋を開ける
- タッチパネルやボタンの操作
- 布団など重たいものの上げ下げ
洗濯ものをたたんだり、衣類を着脱したりするときは、どうしても指先に負荷がかかってしまいます。また、接着の度合いによっては、繊維が爪にひっかかることもあるので注意しましょう。とくに、ズボンのチャックを引き上げるときは、爪を使って引っ張ってしまいやすいので、意識して強く引っ張らないようにするのがベストです。
パソコンのキーボードやタッチパネル、ボタンなどの操作をするときはつい爪を使ってしまいますが、思っている以上に爪には負担となります。自分で感じる衝撃は小さいかもしれませんが、爪には大きな衝撃なので要注意です。
また、バッグの中身を取り出すときも、缶ジュースの蓋を開けるときも、爪に負荷がかかって取れやすくなります。ネイルチップを付けているときは、バックは中が見えやすいものを使い、負荷をかけず取り出せるようにしておくのがおすすめです。缶ジュースなどの蓋を開ける際には、缶オープナーなどのアイテムを用意して、爪を絶対に使わないようにしましょう。
もしお布団を使っているのであれば、上げ下げするときに指先に力を入れてしまうので、できるだけやらないことをおすすめします。どうしてもやらなければいけない場合は、指ではなく手のひら全体を使って布団を持つように心がけてください。
ネイルチップを付けっぱなしにしないように注意しよう
ネイルチップは簡単に装着できるアイテムですが、1日ごとに使用するのが正しい使い方です。たとえ面倒でも、1日の最後には取り外さなければなりません。
「まだしっかり付いているから」「外すのはもったいないから」といって、長時間にわたって放置するのは絶対にNGです。いくら水に触れないようにしても、水分を拭き取っているとしても、爪とチップの間には湿気が溜まってしまうことがあります。そのため、付けっぱなしの状態が長く続くと、グリーンネイルや悪臭を引き起こす可能性があるのです。
また、寝ているときに付けたままだと、布団やシーツにひっかかって取れるかもしれません。無意識に顔をかいたり目をこすったりすると、傷を付けてしまうこともあります。こういったことを避けるためにも、必ず取るようにしてください。
外したチップはそのまま片付けるのではなく、エタノールなどを使って汚れや水分を拭き取りましょう。汚れが残ったままだと接着力が弱まるので、次に装着したときに外れやすくなります。また、水分が残ったままだとカビてしまうこともあるので、綺麗に拭き取って専用のケースなどに保管してください。
まとめ
一度付けたネイルチップは、できるだけ長く装着しておきたいという気持ちもあるかもしれません。しかし、付けたままお風呂に入ると外れやすくなるだけでなく、グリーンネイルになるかもしれないというデメリットがあります。
これはお風呂だけでなくプールや海などでも言えることで、日常生活の中でも起こりえるリスクなので、十分に注意しなければなりません。
とはいえ、正しい使い方をしていれば「手軽に好きなデザインネイルができる」「時間がなくてもサロンクオリティの爪に仕上がる」などのメリットもあります。
ここで紹介した対処法や注意点を参考に、ぜひネイルチップで素敵なネイルを楽しんでみてください。