今、SNSなどで注目されているのが「純欲ネイル(チークネイル)」です。中国のSNSが発祥といわれている純欲ネイルは、シンプルでありながらも女性ならではの可憐さを演出してくれるデザインです。
ここでは、話題沸騰中の純欲ネイルの特徴やセルフネイルのやり方について解説します。純欲ネイルが気になっていた方や、取り入れたいと考えていた方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
純欲ネイル(チークネイル)とは
純欲ネイルは、チークネイルのように爪の中心から端に向かってカラーグラデーションを作るネイルデザインです。
「純欲」とは、中国語で「あどけなさ」を意味するもので、あどけない感じをデザインに落とし込んでいます。クリアもしくは自爪カラーのベースに、血色カラーと呼ばれるピンクやベージュを使うのが基本のデザインです。
カラフルな装飾は少なく、シンプルな線やドット、パールやビジューなどでアクセントをつけるのがチークネイルとの違いです。シンプルながらも、清潔感と上品さが引き立つデザインなので、オフィスやフォーマルなシーンで人気があります。
純欲ネイル(チークネイル)の特徴
純欲ネイル(チークネイル)には、3つの特徴があります。
ネイルの中心が1番濃い
純欲ネイル(チークネイル)の特徴は、ネイルの中心が一番濃いカラーになっているところです。頬に載せるチークのように、爪の中心部分に濃いカラーが乗っていて、周りに向かってグラデーションを作るように淡くぼかされているので、ふんわりと優しい雰囲気のネイルが完成します。
カラーではなく、ラメ入りのジェルを中心にたっぷり乗せてラメを周りに向かって散らすデザインや、爪の先端からグラデーションにしているデザインなどもあります。中心に載せるものや濃くする場所によってデザインの幅を広げられるところも特徴といえるでしょう。
ピンクやオレンジなどの血色カラーを使っている
純欲ネイルでは、ピンクやオレンジなどの血色カラーを使うことが多いです。「純欲」は「あどけない」という意味があるので、赤ちゃんや子どもをイメージさせるピンクやオレンジをメインカラーに使います。
派手すぎず地味すぎず、スキンカラーに浮かない色味を使うことで、女性らしい可憐さを演出できるのが純欲ネイルの魅力です。
シンプルなパーツを載せている
デザインによって違いはあるものの、純欲ネイルには小さいパールやラインストーンなど、シンプルなパーツを載せることが多いです。純欲ネイルはチークネイルと同じようなデザインですが、チークネイルにはパーツを載せないため、パーツの有無が大きな違いといえるでしょう。
先端部分に同色系のマグネットネイルを使ったり、ラメやホログラムをちりばめたりするデザインもあります。このように、自分の好みに合わせてネイルパーツをアレンジできるところも、純欲ネイルの特徴です。
純欲ネイル(チークネイル)のやり方
純欲ネイル(チークネイル)はグラデーションの技術が必要ですが、スポンジを使う方法が比較的簡単です。ここからは、セルフネイルで純欲ネイルをする方法を解説します。
①必要な道具を用意する
純欲ネイル(チークネイル)を始める前に、必要な道具を用意しましょう。道具がそろっていないと理想の仕上りにならないので、しっかり準備しておくことが大切です。
ここでは最低限必要になる道具を紹介するので、参考にしてください。
道具 | 用途 |
---|---|
コットン | 油分や未硬化ジェルの除去、手指の消毒 |
キッチンペーパー | サンディング後のダストの拭き取り ジェルブラシの拭き取り |
消毒用エタノール(除光液) | 油分除去 |
ウッドスティック | 甘皮処理 ジェルのはみ出し除去 |
キューティクルニッパー | 甘皮やささくれの除去 |
エメリーボード(粗さ150/240G) | 爪の形作りや長さ調整 |
スポンジバッファー(粗さ 220/280G) | 爪の表面を削ってジェルの密着度を高める |
ベースジェル | 自爪の密着を高め、カラージェルを定着させる |
トップコートジェル | カラージェルを塗布後、仕上げに塗る |
カラージェル (ベース用とチーク用) | ベース用:自爪を好きなカラーに仕上げる (純欲ネイルの場合はコンシーラーカラーなど自爪のような仕上りになるカラーがおすすめ) チーク用:血色カラーでチーク部分を仕上げる (好きなカラーで構いませんが、少し濃いめのピンクやオレンジがおすすめ) |
ジェルブラシ(細筆・オーバル) | ジェルを塗るためのアイテム |
スポンジ | ジェルをぼかすアイテム |
UV/LEDライト | ジェルを硬化させる |
未硬化ジェルクリーナー | 未硬化のジェルを拭き取るための溶剤 |
これだけそろっていれば、基本的な純欲ネイルが作れます。
②ベースを整える
道具の準備が整ったら、純欲ネイルを綺麗に仕上げるためのベースを整えます。ベースが整っていないと、ネイルの持ちが悪くなり、雑な仕上りになってしまいます。ベースを整えるのはアートネイルをするうえでもっとも重要な作業なので、少し面倒に感じるかもしれませんが、丁寧に行っていきましょう。
① まずはハンドソープで手を洗って、汚れをしっかり落とします。汚れを落としたら、エタノールを含ませたコットンで、指先や爪を消毒します。爪の表面に油分が残っていると、その部分だけジェルが浮いてしまいリフトの原因になるので、爪の先端から根元、サイド部分までしっかり消毒してください。
② 消毒が終わったら、エメリーボードを使って爪の形や長さを整えていきます。エメリーボードは、180~240グリッドの粗さを選んでください。整えるときにエメリーボードを往復させて削ると爪が割れる原因になるので、一定の方向に動かしましょう。
③ 爪の形と長さを整えたら、爪の裏側についたバリ(削りかす)をスポンジバッファーなどで取り除きます。スポンジバッファーの粗さは150~240グリッドのものが適しています。バリが残っていると、爪の先端が綺麗に仕上がらないので、忘れずに取り除いてください。
④ 綺麗にバリを取り除いたら、次は甘皮やルーススキンを処理します。甘皮は爪と皮膚の間にある皮で、ルーススキンは甘皮の下にある角質皮です。甘皮やルーススキンにはジェルが乗らないので、処理をしておかないとネイルが剥がれる原因になります。ウッドスティックやキューティクルプッシャーを使い、爪の根元にネイルオイルを塗ってから、優しく押し上げて除去してください。
甘皮やルーススキンに厚みがあると、爪の根元に皮が溜まってしまうのでキューティクルニッパーでカットしましょう。ささくれなどがある場合もキューティクルニッパーでカットして、根元を綺麗に整えてください。
⑤ 爪の根元を整えたら、ジェルの密着度を高めるために、爪の表面を軽く傷つけるサンディングを行います。サンディングは、220~280グリッドのスポンジバッファーがおすすめ。力を入れずに、爪の表面にスポンジバッファーを当てて一定方向に動かしながら、全体がうっすらとくもるぐらいまで細かく傷をつけてください。
⑥ サンディングが終わったら、ダストブラシなどを使って細かいダストを払います。ある程度まで払ったら、キッチンペーパーを濡らして爪の表面や裏側についているダストを拭き取ってください。最後に、キッチンペーパーにエタノールを含ませて、爪の表面についているオイルや皮脂を取り除きます。オイルなどが付着しているとジェルが載らないので、忘れずに取り除きましょう。
⑦ 10本の爪すべての処理が終わったら、ベースジェルを均等に塗布していきます。ベースジェルを塗るときには、ハケに圧をかけないように、ジェルの表面だけをなでるようにして根元から爪の先端、サイド部分に広げていきましょう。
全体に塗布をしたら、ムラになったり凸凹していたりする部分がないか、皮膚に付いていないかをチェックして、問題がなければ硬化してください。皮膚にジェルが付いてしまった場合は、ウッドスティックなどでしっかり取り除いてください。そのまま硬化してしまうと、硬化熱によって痛みが生じます。
③ベースにしたい色を塗る
お好きな色のカラージェルを使って、ベースにしたい色を塗布します。チークカラーと同系色の薄い色や自爪の色に近いコンシーラーカラーを使うと、グラデーションが綺麗に仕上がるのでおすすめです。
サイドの塗り漏れや、ムラになっている箇所がないように、ジェルを均等に塗布します。一度塗りで爪が透けてしまうようであれば、二度塗りをしてみてください。
④中心に血色カラーを載せる
ベースカラーの硬化が終わったら、お好きな血色カラーを筆に取り、爪の中心に載せます。このとき、血色カラーを「塗る」のではなく、中心にトンと「置く」ようにするのがポイントです。カラーを塗ってしまうとグラデーションになりにくいので、注意してください。
⑤端に向かってグラデーションになるように整える
筆についている血色カラーを、キッチンペーパーなどで拭き取って綺麗にしたら、カラーの周りをポンポンとたたくようにしながら、端に向かってグラデーションにしていきます。
筆でグラデーションを作るのが難しいようであれば、小さく切ったスポンジでトントンと色をぼかすように整えてください。あまり強くたたくとカラーが取れてしまうので、力を入れすぎないように優しくぼかしていくのがポイントです。
⑥トップコートを塗る
グラデーションが整ったら、最後にトップコートを塗ります。トップコートも、爪の表面が凸凹にならないように、圧をかけず均等に塗ることを心がけてください。
一度トップコートを塗ったら、爪の形が整っているかチェックします。必要があればネイルファイルで形を整えて、最後にもう一度トップコートを塗布して完成です。
プラスで足したい純欲ネイル(チークネイル)におすすめパーツやネイル
純欲ネイルはそのままでも可愛らしいですが、アレンジをするとより個性的なデザインを楽しめます。チークネイルだけじゃ物足りない、少し遊び心を入れたデザインにしたいという方に向けて、純欲ネイルにプラスするのにおすすめのパーツやネイルを紹介するので、参考にしてみてください。
クリアなパーツ
純欲ネイルの淡さを壊さないクリアパーツは、プラスしても主張しすぎないおすすめパーツです。クリアパーツは100均でも売っていますが、レジンやハードジェル、アイシングジェルなどを使って自分で作ることもできます。
ハートや星などの形を作ってもいいですし、歪んだ楕円形などでも氷ネイルのような仕上りになり、自分好みのパーツを楽しめます。立体的でもクリアパーツであれば、涼しげな印象になるので、夏のネイルにもぴったりです。
小さめのパールやビジュー
失敗をしたくない方には、小さめのパールやビジューを散らすアレンジがおすすめです。中心カラーの周りに、パールやビジューをランダムに散らすと、爪の角度によってキラキラ光ります。小さいパーツであれば、純欲ネイルの上品さを壊すこともありません。
少しでも大きいパーツを載せると存在感がありすぎるので、パールやビジューは一番小さいサイズのものを選ぶのがポイントです。
シルバーのラメ
夏ネイル向けのアレンジにおすすめなのが、シルバーのラメを使うことです。シルバーラメであれば、純欲ネイルの血色カラーを邪魔することなく、ガラスの反射のような自然なきらめきを演出してくれます。
ただし、全体的につけるとギラギラしてしまうので、爪の先端部分だけ、もしくはフレンチライン程度に使うようにするのがワンランク上の純欲ネイルにするポイントです。ラメだけが目立ってしまう場合は、薬指や人差し指だけにラインストーンを載せると統一感が出せます。
マグネットネイル
甘すぎる純欲ネイルを少しクールに仕上げたい場合は、マグネットネイルを活用しましょう。マグネットカラーは、血色カラーに馴染むホワイトがおすすめです。
先端から中心にむけてランダムにマグネットネイルを乗せて、光のすじが通るようにマグネットラインを作ってみましょう。光の当たり具合でマグネットが輝くので、純欲ネイルの甘さをほどよく引き締められます。
さらに夏っぽさを出したい場合は、ワンポイントでシェルやガラスストーンを置いてみるのもおすすめです。
オーロラパウダー
偏光色に輝くオーロラパウダーは、淡い純欲ネイルにぴったりのアイテムです。ラメよりもギラギラ感がなく、角度によって色味がほんのり変わるので、さりげなく純欲ネイルを目立たせてくれます。
フレンチライン状にオーロラパウダーを使えば先端部分が幻想的に光りますし、爪全体に使うとベースカラーが透けるので涼しげな印象に仕上がります。パウダーを好きな部分にこすりつけるだけなので、テクニックのない初心者にもおすすめです。
まとめ
純欲ネイルには、中心から外側に向かってカラーをぼかすというテクニックが必要ではありますが、コツさえマスターしてしまえば手軽にチャレンジできるデザインです。アレンジを加えるだけで1年を通して楽しめるので、自分好みのパーツやアイテムを取り入れてみてください。
ただし、カラーの位置や大きさをそろえるのが難しい、うまく仕上げられないという場合は、一度プロに施術してもらってデザインの感覚をつかんでからセルフネイルに挑戦しましょう。女性の魅力をワンランク上げてくれる純欲ネイルで、指先から女子力をアップしてみてくださいね。