鏡のような光沢感が魅力のミラーネイルは、ワンカラーでも凝った印象に仕上がるので、ネイル初心者でも気軽にチャレンジできるのが魅力です。とはいっても、どういったやり方なのか、どのようなデザインがあるのか分からないという方も多いかもしれません。
ここでは、トレンドネイルとして人気のミラーネイルの魅力や、セルフネイルでのやり方、デザインのバリエーションを紹介していきます。
ミラーネイルとは
ミラーネイルとは「ミラーパウダー」という特殊なパウダーを使うデザインネイルです。ミラーパウダーは、アイシャドウのような微粒子の粉末状になっています。これをチップやシリコンブラシでネイルにこすりつけると、ミラーネイルの完成です。
メーカーによっては「オーロラパウダー」「クロムパウダー」という商品名になっていますが、どれもミラーパウダーと同じ用途で使えます。粒子の大きさで輝き方や色味に違いがありますが、セルフネイルで使う場合はより細かい粒子のものを選ぶと失敗しません。
ミラーネイルの特徴・メリット
ミラーネイルは、ラメやホログラムと同じくネイルに輝きをプラスするアイテムですが、他のアイテムとは特徴が異なります。また、ミラーネイルならではのメリットもあるので、チェックしておきましょう。
光に当たるとキラキラ輝く
ミラーネイルは、光に当たるとキラキラと輝くのが最大の特徴です。「それならラメやホログラムと同じでは?」と思うかもしれませんが、ただ輝くだけでなく鏡のように光を反射し、パウダーをこすりつけた部分が全体的に輝きます。ラメやホログラムは輝く部分と輝かない部分ができるので、輝きの仕上がりに違いが出てくるのです。
この独特の輝き方によって、シンプルなベースでも存在感のあるネイルに仕上がるのも特徴です。アートもカラーも派手にする必要はなく、ミラーパウダーだけでインパクトを与えられます。他のキラキラネイルとはひと味違う、ニュアンスを楽しめるネイルです。
ラメやホログラムに比べてナチュラルに仕上がる
ミラーネイルは、ラメやホログラムと比べると、ナチュラルに仕上がるのが特徴です。ラメやホログラムは、樹脂でできたフィルムやアルミニウムを加工してカットしたものなので、光の反射が強くなります。そのため、ネイルに施すと派手な印象になり、ネイルの主張も強くなるのです。
一方、ミラーネイルは金属粉を微粒子にしたパウダーなので、光の反射はラメやホログラムよりも弱く、また粒子自体が細かいので悪目立ちしません。輝き方もおとなしいので、キラキラネイルでも派手すぎず、ナチュラルな印象になるのです。
ベースカラーとの組み合わせ次第で何通りも楽しめる
ミラーネイルは、ベースカラーとの組み合わせ次第で、何通りものデザインが楽しめるというメリットがあります。ミラーパウダーにはたくさんのカラーバリエーションがありますが、実はジェルネイルのカラーでも色味が変わるという特徴があるのです。
たとえば、ゴールドのミラーパウダーの場合、ベースカラーをグレージュにすればオフィスで通用するような上品なネイルになります。ベースカラーをブラックにすればモードな印象に、ブラウンを使えば深みのあるシックな印象になります。つまり、ミラーパウダーを1つ持っていれば、ベースカラーを変えるだけでまったく違ったネイルアレンジができるのです。
また、ミラーパウダーのカラーをいくつかそろえておけば、同じベースカラーでも指ごとに違う色味に仕上げられます。このように、ミラーネイルは自分の工夫次第で仕上がりを変えられるので、飽きのこないネイルを楽しめるでしょう。
ミラーネイルのやり方
ミラーネイルは、ミラーパウダーをネイルにこすりつけるだけで完成するネイルデザインです。初めてセルフネイルに挑戦するという方でも、簡単にできます。特別なテクニックも不要で、必要なものを準備さえすればよいので、ワンカラーやシンプルネイルに飽きてしまった方はぜひチャレンジしてみてください。
では、ミラーネイルのやり方を見ていきましょう。
①必要な道具を準備する
まずは、以下の必要な道具を準備してください。
- ネイルバッファーまたはスポンジファイル 100~180G(ベース作り用)
- ネイルファイルまたはエメリーボード 180~240G(ベース作り用)
- ネイルプッシャー(ベース作り用)
- キューティクルニッパー(ベース作り用)
- ミラーパウダー
- パウダーチップ(パウダーに付属しているものでOK)
- ダストブラシ(毛先の柔らかいブラシで代用可)
- ベースジェル
- カラージェル(お好きなカラーでOK)
- ノンワイプトップジェル
- オーバル筆
- キッチンペーパー
- ジェルクリーナーもしくはエタノール
必要なアイテムがそろっていないと、ネイルが綺麗に仕上がりません。上記のアイテムは必要最低限のものなので、事前に準備しておくことをおすすめします。
②ベースを整える
パーツをのせたり、アイシングジェルを使ったりしないミラーネイルの場合、ワンカラーと同じでベースがとても重要です。ベースが整っていないと、表面が凸凹になったり、塗りムラができたりするので、綺麗に仕上がりません。少し時間はかかりますが、1本ずつ丁寧にベースを整えましょう。
1. 爪の長さや形を整える
ネイルファイルもしくはエメリーボードで、爪の長さや形を整えます。爪を削るときには、一定方向に動かしましょう。往復がけをしてしまうと爪に負担をかけてしまい、二枚爪になることもあるので注意してください。
2. 甘皮処理をする
爪の根元にある甘皮を処理します。ネイルプッシャーで甘皮を押し上げてください。根元に溜まった甘皮は、キューティクルニッパーでカットして、根元を綺麗に整えます。押し上げられない薄皮は、綿棒を湿らせて円を描くように掻き取りましょう。
3. サンディング
ネイルバッファーもしくはスポンジファイルで、爪の表面をサンディングします。サンディングをすることで、ベースジェルの馴染みがよくなり、リフトを防ぐことが可能です。サンディングは力を入れず、爪の表面がくもりガラスのようになるぐらいで大丈夫です。サンディングが終わったら、ダストブラシで削りかすを払いましょう。
4. 油分除去
小さくカットしたキッチンペーパーに、ジェルクリーナーもしくはエタノールを染みこませ、爪表面の油分を除去します。油分が残っているとジェルがのらないので、爪の根元やキワの部分までしっかり拭取ってください。
5. ベースジェルを塗布する
ベースジェルを塗布して硬化します。ベースジェルを塗布するときは、筆を前後に細かく動かしながら、サンディングした部分にジェルをしっかり浸透させましょう。また、爪のエッジの部分にもきちんと塗布することで、先端からのリフトを防ぐ効果が期待できます。
6. ベースカラーを塗布する
お好きなカラージェルを塗布します。オーバル筆にカラージェルを適量取ったら、爪の中央部分にのせてください。筆に圧をかけないようにしながら、カラージェルを先端まで伸ばしてキワまで塗りましょう。再度カラージェルを筆に取ったら、根元から中央部分に向かって力を抜いてジェルを伸ばします。
全体に塗布したら、すじやムラ、塗り残しがないかを確認し、硬化してください。硬化をしてみて、ムラがあったり色が薄すぎたりするようであれば、もう一度カラージェルを塗布して硬化をしましょう。
③ノンワイプトップジェルを塗る
ベースを整えたら、ノンワイプトップジェルを塗ります。ノンワイプトップジェルを塗るときには、フォルムを整えるのがポイントです。サイドと根元は薄めに、中心から先端までは厚みをつけて、中央部分には高さを出してハイポイントを作ります。
ノンワイプトップジェルを少し多めに取ったら、中央からサイド、根元、エッジの順番で塗布して硬化します。次に、最初よりも多めにジェルを取って爪の中心部分にのせたら、力を入れずジェルの表面だけを筆で引くように、先端部分まで動かしてください。ジェルがサイドに流れてしまった場合は、手を逆さまにしてセルフレベリングをしましょう。このようにトップジェルを2回塗ることで、フォルムが綺麗に整います。
④チップにパウダーを取り、爪に軽くのせる
トップジェルを塗ったら、チップにミラーパウダーを取って、爪にこすりつけます。綺麗に仕上げるコツは、ミラーパウダーの量がポイントです。一度に塗ろうとすると失敗しやすいので、少量を取って少しずつこすりつけていきましょう。全体にこすりつけたら、サイドや根元にも塗り忘れがないのをチェックして、最後は爪に残った余分なパウダーをダストブラシで払います。
⑤ベースジェル→トップジェルの順番で塗る
ミラーパウダーの上にベースジェルを塗布して、硬化します。このとき、パウダーが筆に付いてしまうことがあるので、パウダー用の筆で塗布するのがベストです。ベースジェルの硬化が終わったら、トップジェルを塗布して硬化すればミラーネイルが完成します。
ひと手間の工夫でミラーネイルをワンランクアップさせよう
ミラーネイルは、そのまま10本の指に施しても素敵ですが、ひと手間の工夫でワンランクアップしたデザインに仕上げられます。ひと手間なので、面倒な工程はいっさいなしです。
特別なアイテムを用意する必要もないため、普通のミラーネイルに飽きてしまった方、オリジナリティを出したい方は参考にしてみてください。
ワンポイントで入れる
ワンポイントでミラーパウダーを入れると、こなれ感がアップします。塗りかけネイルのように、一部分だけをミラーにするのもいいでしょう。アイシングジェルを適当な形に作って、その上にミラーパウダーをのせるのもおすすめです。
ワンポイントだけにすればキラキラ感も抑えられるので、シンプルなネイルデザインが好きな方も満足できる仕上がりになります。
フレンチネイルのように爪先だけにのせる
フレンチネイルのように、爪先だけミラーネイルにするのもおすすめのデザインです。通常のフレンチネイルの幅にミラーパウダーをのせればカジュアルになり、縁取るようにのせると洗練した印象になります。太めのフレンチにしたい場合は、中心部分に向かってグラデーションにすると綺麗に仕上がります。
ミラーネイルを引き立てたい場合は、アイシングジェルで爪の先端を縁取りして、その部分にミラーパウダーをのせるとよいでしょう。
ベースカラーの下にや上にパウダーをのせる
ミラー感をさりげなく出したい場合は、ベースカラーの下にミラーパウダーをのせるアレンジがおすすめです。ベースカラーの下にのせることで、ベースからミラーが透けて見えるというおしゃれなデザインに仕上がります。
このデザインでは、ベースジェルを硬化したらベースカラーではなく、ノンワイプトップジェルを塗布して硬化します。次にミラーパウダーを全体にこすりつけて、余分な粉をダストブラシで払い、ベースカラーを塗布してください。ミラーパウダーの上にベースカラーがのっているので、ベースジェルの工程は省き、トップジェルで仕上げれば完成です。
マットコーティングで光沢度を抑える
マットコーティングで光沢度を抑えると、より上品な仕上がりになります。このデザインは、最後のトップジェルの工程をマットコーティングに変えるだけです。鏡のような光沢感はなくなりますが、光沢のあるすりガラスのようなアンティークな仕上がりになるので、おしゃれ上級者におすすめできます。
クリアネイルと組み合わせて透け感を演出する
誰ともかぶらないミラーネイルデザインをしたいという方には、クリアネイルと組み合わせて透け感を演出するのがおすすめです。ミラーネイルはワンカラーを取り入れるのが一般的なので、クリアネイルと合わせるデザインはオリジナリティが出せるでしょう。
ベースカラーを塗らず、根元から中央部分までをクリアにして先端部分にミラーパウダーをのせれば、抜け感のあるデザインになります。伸びている部分との境目が気になる場合は、境目部分からミラーパウダーをのせて、先端部分までグラデーションになるように塗るとよいでしょう。
スカルプチュアなどで長さ出しをしているクリアネイルであれば、先端をクリアフレンチにしてミラーネイルにしたり、ベースカラーを塗ってフレンチ部分だけミラーネイルにしたりするのもおすすめです。
まとめ
ミラーネイルは、ミラーパウダーを使うだけでおしゃれなネイルデザインが完成するので、セルフネイルでも気軽に挑戦できます。ラメでもグリッターでも出せない独特な輝きのミラーで、インパクトのある指先に仕上げてみましょう。
また、ワンカラーだけでなく、フレンチ部分だけに使ったりクリアネイルと組み合わせたり、デザインのバリエーションが豊富なのも魅力です。紹介したワンランクアップするテクニックを取り入れて、オリジナリティのあるミラーネイルを楽しんでみてください。