指先の皮膚や爪床(爪のピンク部分)がむきだしになるほど爪を切ってしまう「深爪」に悩んでいる方は少なくありません。指先には毛細血管や極細の神経が集まっているので、深爪をしてしまうと痛みやトラブルの原因にもなってしまいます。痛みなどがなくても、深爪は見た目的にも綺麗とはいえないので、どうにかしたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、深爪でもジェルネイルはできるのか、どのような施術を行うのかなどを解説していきます。深爪に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
深爪でもジェルネイルは楽しめる?
結論からいうと、深爪でもジェルネイルを楽しむことは可能です。ただし、ジェルが皮膚についてしまうと、硬化するときに熱を感じてしまいます。そのため、そのまま施術をするか、長さ出しをしてから施術をするかは、深爪の状態によって変わってきます。
長さ出しというと、ものすごく長い爪を想像するかもしれませんが、好みの長さにそろえられるので安心してください。短い爪が好きという場合は、指先の皮膚や爪床が見えない程度の長さにできます。もちろん、5mmでも1cmでも長くすることが可能です。
ジェルネイルは、ただ楽しめるだけでなく、深爪へのメリットもあります。ジェルネイルには、爪を補強する効果が期待できるので、健康な自爪を育てられるのです。また、深爪がコンプレックスになっている場合、ジェルネイルで美しい指先に整えることで、コンプレックスを解消できるでしょう。
ジェルネイルを楽しめるようになる深爪の矯正方法
深爪は、爪専門のクリニックで改善できますが、クリニックは少しハードルが高い、面倒という方もいるのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、ネイルサロンでの矯正です。近年は、気軽に通えるネイルサロンでも、ジェルネイルを楽しめるようになる深爪の矯正方法メニューを提供しています。
ここでは、ネイルサロンでの矯正方法を3つ紹介します。
矯正方法①:ジェルネイル
ネイルサロンで行う深爪矯正の主流となっているのが、ジェルネイルを活用した矯正方法です。ジェルネイルは、特殊なジェルを爪に塗布し、ライトで硬化してネイルそのものを固くする施術です。固くなったジェルが自爪へのダメージを軽減することで、爪が割れたり深く切ったりするのを防げます。
ジェルネイルは、付け替える時期までが3週間から1ヶ月ほどあるので、その間に自爪が数ミリ伸びることで、深爪を改善することが可能です。
ただし、爪床が見えるほど深爪をしてしまっている場合は、ジェルネイルの持ちが悪くなったり、先端部分にジェルを塗布できなかったりするかもしれません。このような場合は、サロンスタッフに深爪の状態を確認してもらい、付け替えの時期などを相談しながら深爪を改善していきましょう。
矯正方法②:ファイリング
ネイルサロンは、ジェルネイルなどの施術を行うのが一般的です。しかし、爪全体にジェルを塗布できない、塗布できてもすぐに取れてしまうという場合は、ファイリングを使って深爪矯正をする方法があります。
ファイリングとは、専用のヤスリを使って自爪を削り、整える施術です。自分でもファイリングはできますが、セルフケアではどうしても削りすぎてしまうため、深爪の改善は難しいかもしれません。
ネイルサロンでは、爪へのダメージや衝撃を分散して、自爪を伸ばしやすい状態にするラウンド型やスクエア型などの形に整え、割れたり欠けたりしないように伸ばしながらファイリングしてくれます。この施術を爪が伸びるたびに繰り返して、少しずつ伸びた部分を増やすことにより、深爪を改善できるのです。
時間はかかりますが、爪床が隠れるぐらいまで伸ばせれば、ジェルネイルでの深爪矯正も可能になります。
矯正方法③:スカルプ(長さ出し)
施術を行うサロンは限られますが、スカルプで深爪矯正をする方法もあります。スカルプは、スカルプチュア専用のパウダーとリキッドを使って、強度の高い人工爪を作る施術です。
スカルプチュアは高度な技術が必要になり、爪の状態によっては負担も大きくなるため、深爪矯正の方法として施術を行っているサロンはほとんどありません。ただし、ジェルネイルで深爪矯正ができないという場合は、選択肢の1つとして検討しても良いでしょう。
深爪におすすめのジェルネイルのデザインと形
深爪の方がジェルネイルをする際には、おすすめのデザインや形があります。それぞれご紹介していきますので、お気に入りのデザインを探してみましょう。
おすすめの形:ラウンド(丸みを帯びた形)
爪の形にはいろいろな種類がありますが、深爪の方におすすめなのはラウンドという丸みを帯びた形です。ラウンド型は、サイドやアウトラインをまっすぐに、爪の先端まで一直線に爪が伸びていて、先端だけが丸く整えられている形です。
爪の形には、四角っぽいスクエア型、サイドやアウトラインから丸くするオーバル型、爪の先端を細く尖らせるポイント型などもあります。ただし、これらの形はある程度爪が伸びている状態でなければ完成せず、特にポイント型は先端を尖らせるので、深爪にはおすすめできません。
ラウンド型以外の形にしたい場合は、ある程度深爪を改善してから好みの形に仕上げましょう。ここでは、深爪のラウンド型におすすめのデザインを紹介していきます。
おすすめデザイン①:ワンカラー
ワンカラーは、爪全体を単色で塗るデザインです。単色なのでシンプルな仕上がりになり、落ち着いたカラーにすればオフィスネイルにも活用できます。
ワンカラーネイルの魅力は、カラー次第でオリジナリティを出せるところです。シンプルでアレンジも加えやすいので、一部の爪にネイルパーツや違うカラーを入れると、簡単にアクセントが作れます。
おすすめデザイン②:フレンチネイル
フレンチネイルは、ホワイトカラーを爪の先端だけにのせるネイルデザインです。基本となるデザインは、ベースにクリアネイル、もしくはベージュ系の肌馴染みの良いネイルカラーを塗布し、先端部分だけホワイトカラーを塗布します。
派手なデザインではないので、フォーマルな席やオフィスネイルなどにぴったりです。最近では、クリアとホワイトの組み合わせだけでなく、好きなベースカラーと先端のカラーを組み合わせるデザインも人気です。
おすすめデザイン③:ビビットカラーネイル
ビビットカラーネイルは、名前のとおりピンクやブルー、グリーンなど、原色系カラーで仕上げるデザインです。ビビットカラーというと「派手すぎるのでは?」と思うかもしれませんが、タイダイデザインや塗りかけデザインなどと組み合わせると、ぱっと目を引くアクセントになってくれます。
また、先ほど紹介したフレンチデザインで、フレンチ部分にビビットカラーを使うのも人気です。
おすすめデザイン④:ニュアンスネイル
ニュアンスネイルは、あいまいさを感じさせるネイルデザインで、カラーの境界線や使っている色彩がハッキリとわからないデザインが特徴です。ランダムなカラーリングやアートとなっているので、同じデザインがないことも魅力になります。
カラーの使い方次第で、派手にも上品にも仕上がるので、セルフネイルでも挑戦しやすいデザインです。
おすすめデザイン⑤:マグネットネイル
マグネットネイルは、鉄粉の微粒子が練り込まれているジェルを爪に塗布し、磁石で鉄粉を動かしてアートを作るデザインです。マグネットネイルに磁石を近づけると、練り込まれている鉄粉が反応して、自由自在に動かせます。
爪の先端部分に鉄粉を集めたり、斜めに光のラインを引いたりすることで、他のネイルにはない幻想的な模様を楽しめる人気のデザインです。
深爪でもジェルネイルを楽しむ方法
深爪であっても、痛みや出血がなく、必要な道具がそろっていればジェルネイルを楽しめます。本来であれば、ネイルサロンで施術してもらうほうが安心ですが、その前にセルフネイルで楽しみたいという方はチャレンジしてみましょう。
STEP1:ネイルファイルで必ず爪を整える
まずは、ネイルファイルで爪を整えます。爪を整えると、さらに自爪が短くなってしまうという心配があるかもしれません。しかし、爪の先端が整っていないと、ジェルのリフト(浮き)の原因になるので、必ず整えてください。
爪を整えるときには、爪まわりの皮膚を擦らないようにすること、強い力を加えないことがポイントです。また、整えることで、さらに深爪にならないように注意しましょう。
STEP2:甘皮処理を行う
爪を整えたら、爪のまわりや根元の甘皮処理を行います。爪の根元に、ネイルオイルもしくはソフナーなどを塗って甘皮を柔らかくしたら、キューティクルプッシャーやウッドスティックなどを使って優しく押し上げてください。白い余分な甘皮や角質はニッパーなどでカットし、爪のまわりを綺麗に整えましょう。
STEP3:ベースコートを塗る
甘皮処理までが終わったら、爪の表面を軽くサンディングしてダストを払い、ベースコートを塗ります。ベースコートはジェルの密着度に関係してくるので、爪にしっかり密着するように塗ってください。
また、塗り忘れている部分にはジェルが乗らないため、根元やサイドの部分までしっかりと塗布して、LEDライトやUVライトで硬化しましょう。
STEP4:カラーネイルをのせる
硬化が終わったら、お好きな色のカラーネイルを塗布します。1回では色ムラができてしまうかもしれないので、好みの濃さになるまで塗布→硬化を繰り返してください。
皮膚にカラージェルがついてしまうと、硬化熱によって痛みが生じることもあります。そのため、皮膚にジェルがついた場合は、綿棒やウッドスティックなどで拭き取ってから硬化しましょう。
STEP5:トップコートを塗る
カラージェルを硬化したら、最後にトップコートを塗って硬化します。トップコートも、はみ出してしまうと硬化熱による痛みが発生するので、皮膚につかないようにしてください。1回塗りでもいいのですが、強度を高めたい場合は2回塗っても大丈夫です。
深爪にのせたジェルネイルを長持ちさせるポイント
ジェルネイルは、3週間から1ヶ月ほど持つのが一般的です。しかし、爪や指に負担をかけたり、乾燥したりすると、リフト(浮き)したり欠けたりしてしまいます。長持ちさせるポイントを押さえておきましょう。
ポイント①:できる限り水作業を避ける
ジェルネイルの天敵ともいえるのが水です。また、水作業をする際に使う洗剤もジェルネイルが剥げる要因になるので、水作業をできる限り避けましょう。お風呂に長時間手を浸けない、掃除や洗い物の際にはビニール手袋をするなど、ちょっとした工夫で水からジェルネイルを守れます。
ポイント②:ネイルオイルやクリームを塗って保湿する
実は、乾燥もジェルネイルの天敵です。乾燥すると、自爪の表面から剥がれてしまうことがあるので、しっかり保湿しましょう。
一番手軽に保湿できるのはネイルオイルですが、ハンドクリームでも十分に保湿できます。爪のまわりにクリームを塗ったら、マッサージするように揉み込みましょう。特に、水仕事の後や入浴後、洗顔後など水を使った後には、念入りに保湿をするよう心がけてください。
ポイント③:爪先ではなく指の腹を使うように意識する
爪にダメージを与えないようにすることも、ジェルネイルを長持ちさせるポイントです。普段の生活ではあまり意識しないかもしれませんが、爪にはかなりの負担がかかっています。たとえば髪を洗ったり、パソコンを打ったりするときに爪を使ってしまうと、ダメージのせいでジェルネイルが剥がれやすくなるので、指の腹を使うように意識しましょう。
また、缶を開けるときやテープを剥がすときなども、爪を使うと負担になります。オープナーやヘラなどを使うようにして、負担を少なくするようにしてください。
まとめ
指先は人から見られる部分なので、深爪の方は爪の形や大きさがコンプレックスになってしまうかもしれません。しかし、ネイルサロンを活用すれば、深爪でもジェルネイルなどで改善でき、続けていけば深爪を治せる可能性もあります。
ただし、深爪への施術は経験やテクニックが必要となるので、ネイルサロンを選ぶときには口コミや評価をしっかり確認することが重要です。
爪は、ネイルアートでおしゃれを楽しめる大切なパーツなので「深爪をどうにかしたい」「綺麗な指先にしたい」という方は、一度ネイルサロンに相談してみましょう。