爪の長さは、自分の好きな長さで決める方が多いかもしれません。学校や職場で決められている場合はその長さに合わせますが、制限がなければ好きなように決めるのが一般的です。
しかし、自分の好きな長さにしても、何となくしっくりこない方もいるでしょう。ネイルモデルのような爪にしたいのに、指全体で見ると美しい仕上がりにならないこともあるはずです。
ここでは、あなたに合う理想の長さや形が見つかるよう、自爪に似合う形やおすすめのネイルデザインをご紹介します。
理想的な爪の長さとは?
爪の形は人によって違うので、それに合う長さも人それぞれ違います。しかし、ネイル業界で理想的とされる長さは、ネイルプレート(爪のピンク部分)から伸びるフリーエッジ(爪の先端の白い部分)が、全体の3分の1から4分の1くらいです。手のひら側から見た場合、2~3mm程度伸びているという状態になります。
この長さが理想とされるのは、日常生活に支障が出ない程度の長さで、さらに爪の強度を保った状態で指先が美しく見えるからです。
ここで間違いやすいのが、ネイルプレートが小さいから、大きく見せるためにフリーエッジを長くすることです。たしかに、先端の白い部分を伸ばせば爪自体が大きくなりますが、ネイルプレートの大きさとのバランスがとれず、逆に不格好になってしまいます。
理想的な爪の長さはバランスが重要なので、爪の大きさの3分の1から4分の1にそろえるのがベストです。
5種類の基本的な爪の形
指先の美しさは、長さだけでなく形も大きく関係しています。単に切りそろえただけでは雑な印象になってしまうので、形もしっかり整えましょう。
基本的な爪の形は、以下の5種類になります。
<5種類の基本的な爪の形>
- ラウンド
- オーバル
- ポイント(アーモンド)
- スクエア
- スクエアオフ
ここでは、これらの形の特徴や整え方を紹介します。
➀ラウンド
ラウンドは、先端が緩い丸みを帯びていて、サイドをストレートに整えた形です。先端が直線ではなく、少し丸くなっていることで、強い主張がなく、自然な印象に仕上がるのが特徴です。基本的にデザインを選ばない形なので、好みのネイルアートに合わせやすいことも特徴といえるでしょう。
控えめだけど可愛いらしさを残したい方、長さを短めにしたい方におすすめです。
<ラウンドの整え方>
- 長さを決めたら、サイドをストレートに整えて先端もストレートに整える
- 先端の角から中心に向かってエメリーボードで削りながら、緩いカーブをつける
- さらに角に丸みが出るように、カーブ部分を緩やかに削る
- 丸みが左右対称になっているかチェックをして完成
②オーバル
オーバルは、ラウンドの角をさらに細く削って、先端を丸くした形です。卵や楕円形の意味を持つオーバルなだけに、卵のようなシルエットに仕上がります。
先端が丸いのはラウンドと同様ですが、サイドから先端までの幅が細いので、指先を美しく見せてくれるのが特徴です。洗練された印象を与える形は、上品な女性らしさを演出してくれます。
<オーバルの整え方>
- オーバルはラウンドよりも少し長めに整える
- サイドから先端に向かって、緩いカーブをつけながら卵形を作るイメージで削る
- 反対側も同様に削る
- 先端部分が少しだけ細くなるように調整して、左右対称になっていれば完成
③ポイント(アーモンド)
ポイント(アーモンド)は、オーバルよりもサイドがシャープで、先端部分の丸みが尖っているのが特徴です。この先端部分がアーモンドの形と似ていることから、アーモンドとも呼ばれています。ラウンドやオーバルよりも先端が鋭くなっているデザインなので、縦ラインが強調されることから、大人っぽい印象に仕上がります。
<アーモンドの整え方>
- 少し長めに整えたら、サイドから中心部分に向かって少し先端を尖らせるようなイメージで削る
- 反対側も同様に削る
- サイドを左右対称に整えたら、最後に先端部分に少しだけ丸みをつけて完成
④スクエア
「四角」という意味を持つスクエアは、名前のとおり、爪の先端を尖らせずストレートに整える形です。基本的に丸みのない形なので、一見爪が大きく見えますが、先端が細くないため強度が高いのが特徴です。
一見、ごつい印象を与える形ですが、爪の幅が狭い方であれば、女性らしいラインながらも個性的な印象を与えるデザインになります。
<スクエアの整え方>
- 長さを決めたら、先端部分を指と平行になるようストレートに削る
- サイドラインをストレートにそろえる
- スクエアの角のバリ部分を少し削って整える(削りすぎるとスクエアオフになってしまうので注意)
⑤スクエアオフ
スクエアオフは、スクエアの角の部分を少し斜めに削った形です。先端部分は平行のストレートのままですが、角部分を削るので、スクエアよりも柔らかい印象に仕上がります。「スクエアオフ」は、四角いシルエットが特徴的な「スクエア」の角を削ったバージョンです。
スクエアよりは劣るものの、スクエアオフも先端が細すぎないため、強度が高いのが特徴です。また、爪の面積が広いので、デザインネイルが映えるのも特徴といえるでしょう。
<スクエアオフの整え方>
- スクエアと同じく先端部分を指と平行になるようストレートに削る
- ストレート部分の残す幅を決めたら、それに合わせて角を削る
- 反対側も同様に削る
- サイドから角の部分までをストレートに整えたら完成
【自爪の悩み別】おすすめの爪の形
自爪は人によって大きさが違い、割れやすいなどの悩みを持っている方、コンプレックスになっている方も多いかもしれません。もともとの自爪の形はなかなか変えられませんが、自爪に合う形に整えると、コンプレックス解消につながります。
ここでは、悩み別におすすめの爪の形を紹介するので、参考にしてみてください。
自爪が大きい方はラウンド
自爪が大きいと、できるだけ小さく見せるために短く切りすぎたり、すらっと見せるために伸ばしすぎたりする方が多いかもしれません。しかし、短すぎるとぼてっとした印象になり、伸ばすとさらに大きく見えてしまうので、主張しすぎないラウンドに整えるのがおすすめです。
ラウンドは、少しだけ先端に丸みがついた女性らしい形なので、男性的なイメージになりやすい大きな爪の問題も解決できます。デザインネイルをしても悪目立ちすることなく、可愛い指先に仕上がります。
自爪が小さい方はオーバル
自爪が小さいと、ネイルが目立たない、指の太さとのバランスが悪いなどの悩みがあるかもしれません。そんな悩みを解決してくれるのが、オーバルです。卵の形に似たオーバルは、適度に縦ラインを強調できるので、小さい爪に自然になじんでくれます。
また、爪が小さいと、デザインによってはネイルができないことがあります。しかし、オーバルにすれば面積が増えるので、今までとは違うデザインネイルにチャレンジすることも可能です。
自爪の横幅が広い方はポイント(アーモンド)
自爪の横幅が広い方には、ポイント(アーモンド)がおすすめです。横幅が広い爪はがっちりした印象になってしまうので、どうしてもたくましい指先に見えてしまいます。しかし、ポイントは先端がシャープになっているので、すらっとした爪に見せられます。
また、横幅が広い爪の方は、指が太く見えてしまうという悩みもあるかもしれません。ポイントであれば縦ラインを強調できるので、指を細く見せる効果が期待できるのもおすすめ理由です。
自爪が平べったい・割れやすい方はスクエア系
自爪が平べったい方や割れやすい方には、スクエア系が適しています。スクエア系はサイドと先端が「角」で区切られているので、ふっくら感がない平べったい爪でも、メリハリ感を与えられます。
また、先端の平らな部分は、衝撃を全体に分散してくれるので、爪の割れやすさをサポートしてくれます。この形にするだけでなく、さらにジェルネイルでぷっくり感を出したり強度を出したりすれば、平べったさや割れやすさを強力にカバーできるでしょう。
【爪の種類別】おすすめのネイルデザイン
爪の形を整えて、指先が理想的な状態になったら、次はネイルデザインをしてみたいと思う方も多いでしょう。どのような形でも好きなデザインにして大丈夫ですが、形を活かしたデザインにすることで、より美しい指先に仕上がります。
ここでは、形に適したおすすめのネイルデザインを紹介します。
ラウンドにおすすめのネイルデザイン
ラウンドは、ほかの形よりも短めで、清潔な印象を与える形です。小さな爪が女性らしさを演出してくれるので、ワンカラーやグラデーションなどシンプルなデザインをおすすめします。
ワンカラーは、女性らしさを際立たせるベビーピンクやベージュ、グラデーションはこれらのカラーをベースにすると、相性がばっちりです。少し遊び心を足すのであれば、1本だけラメネイルを入れたり、スタッズなど小さめのパーツを乗せたりすると良いでしょう。
オーバルにおすすめのネイルデザイン
オーバルは、卵のようなやさしい丸みを帯びた形ですが、ある程度長さもあるのでデザインを選びません。面積が広めという特徴を活かせば、押し花ネイルやツイードネイルなど、アレンジ性の高いデザインが楽しめます。
大きめのパーツを乗せても負けないボリュームがあるので、パーツ好きの方にもおすすめです。また、さりげない縦ラインを強調すれば、偏光パールのデザインやマグネットネイルで、指先の美しさを演出できるでしょう。
ポイント(アーモンド)におすすめのネイルデザイン
ポイント(アーモンド)は、先端に向かってシャープに細くなっていくので、すらっとした印象の指先に仕上がります。
先端が尖っているので、少し攻めた豪華なデザインがおすすめです。フラッシュネイルやマグネットネイルなどきらめきが強いベースに、大きめのラインストーンやゴールド系のパーツを乗せれば、一気にゴージャスな印象になります。
きらきらが苦手という方には、長さを活かしたベイビーブーマーや単色カラーグラデーションがおすすめです。また、ポイントは形がとても個性的なので、ベージュピンクやクリアカラーなど薄めのカラーを使うと、悪目立ちしない上品な指先になるでしょう。
スクエアにおすすめのネイルデザイン
スクエアの魅力は、四角がベースの個性的でクールな形です。レッドやブラックなどの濃いめカラーでも負けることがなく、大きめのラインストーンでも爪が萎縮することはありません。どんなデザインにもぴったりですが、とくにおすすめは、指ごとにカラーやパーツを変える大人なランダムデザインです。
形の印象が強いので、1本ずつデザインを変えても違和感がないのは、スクエアならではといえるでしょう。
スクエアオフにおすすめのネイルデザイン
スクエアオフは、大人っぽさの中に柔軟性を感じさせるやさしい形なので、派手なカラーやパーツをつけるよりも、ナチュラルなデザインにするのがおすすめです。
ナチュラルデザインは、地味という印象があるかもしれません。しかし、スクエアオフは長さがあり、形も普通の爪より凝っているので、肌なじみの良いナチュラルカラーでもネイルの美しさを堪能できます。
とくにおすすめなのは、ヌーディーベージュやグレージュ、クリアネイルやベビーピンク系のグラデーションなどのデザインです。「少し華やかさがほしい」という場合は、根元にパールやラインストーンを1つ置いたり、ラメでふちどりをしたりすると良いでしょう。
まとめ
爪の形は、適度にほっそりしていて、ピンクベッドの部分が広くなっているのが理想かもしれません。そのため、真逆の形の場合は、爪にコンプレックスを抱いてしまうこともあるでしょう。
しかし、自爪に似合う形に整えると、今までの印象とガラッと変わる指先を演出できます。さらに、形に合うネイルデザインにすれば統一感が出るので、より洗練された美しい指先に仕上げることも可能です。
爪にコンプレックスがあって、おしゃれを楽しめなかったという方でも、爪の長さと形を合わせることで、やりたかったネイルデザインに挑戦できます。ただし、セルフではアーモンドやスクエアなどの形に整えるのは難しいので、自信がない場合はネイルサロンでプロに仕上げてもらいましょう。